七年後の福島

トリノー2018年3月10日       Per pagina italiano
イヴェント「7年後のフクシマ」が、トリノ市内で《イナリ》と東アジア研究所《CeSAO》の共同企画により開かれました。ゲストは、2011年3月から2016年まで日本滞在のジャーナリスト、アレッシア・チェラントラさんと毎年、福島の子供たちを環境も食料も汚染されていないイタリアの地に夏季滞在させる活動しているヴォランティア団体《オルト・デイ・ソーニ》の田中基子さん。
福島原発事故7周年にあたり、福島集団告訴団の団長武藤類子さんからの海外に向けてのメッセージが朋・アミーチによってイタリア語に翻訳され、その一部が朗読されました。
会場には、夏目漱石、阿部公房、村上春樹の作品のイタリア語翻訳者として有名なアントニエッタ・パストーレさんの姿も見られました。パストレーㇾさんの小説「わが愛するゆり子」は広島の被爆者が主人公。福島原発事故の被災者と被爆者の苦しみを共通のものとして捉えている様でした。
オルト・デイ・ソーニの田中さんによると、福島の子供たちのイタリア保養を実現する活動よりも、希望する子供たちを集めることの方が難しいとのこと。福島の子供たちに保養が必要であるという前提を認めない学校の方が多いそうです。ウクライナやベラルーシでは、子供の夏季期間の保養が組織的に現在でも行われています。日本では、まだ事故から8年も経っていないのに、旧ソ連に比べて狭い国土にも拘らず、福島原発事故は遠い昔に終結したと見せかけようと躍起です。そういう厳しい状況にあって、イタリア人や日本人の若者によってオルト・デイ・ソーニのヴォランティア活動は支えられています。イナリでのイヴェントでは、着物や羽織の販売やカンパ活動が行われました。

尚、武藤類子さんのメッセージは日本語原文、イタリア語訳とも《朋の思い》のページに掲載されています。(武藤さんの2018年3.11メッセージの全文はこちらから⇒

あなたに投票します!

トリノ市‐2018年3月7日
国連の「核兵器禁止条約」発効へ向けて

核兵器及びすべての戦争とテロ行為に反対する市民と民間及び公共団体のピエモンテ州連絡会議のメンバーであるトリノ・センツァ・アトミカの企画により、「核兵器全廃のための展示会」が2018年1月17日から2月27日までトリノ市で開催されました。このセンツァ・アトミカは創価学会の会員により形成された平和団体で、国際創価学会は2017年のノーベル平和賞を受賞したICANのメンバーでもある。朋・アミーチも加盟しているこの会議は、カトリック教会や創価学会など宗教団体の他、政党や地方自治体も含まれ、思想や宗教の違いを超えて「核兵器の全廃」と言う一つの目的に向かって協力し合い活動を続けている。
この展示会の会場となったのは、イタリア近代史の中で大きな役割を果たした城塞跡であるトリノのチッタデッラ。古い立派な建物は現在ピエトロ・ミッカ博物館と軍事博物館との二つの博物館の他、フランス軍からの包囲跡も見学できる。今回の展示会の会場は、歴史的軍事博物館で行われた。朋・アミーチは開会式に出席し、初日に展示を見たが、展示方法、展示内容など全ての点で行き届いた配慮に敬服した。トリノ市、ピエモンテ州の地方自治体からの協力もあり、大勢の見学者を迎えて大成功に終わった。
      
      
一方この核兵器反対の連絡会議は2018年3月4日のイタリア総選挙に向けてキャンペーン「核兵器禁止条約のイタリア批准に向けて努力する候補者にだけ投票します」を開始した。このキャンペーンに賛同した候補者の名簿を作り公表。ピエモンテ州だけに限られてはいた上、一人も賛同候補者のいない政党もいくつかあったが、賛同者の数とその所属政党は予想を上まり、2月19日には賛同した候補を招待して記者会見を行った。イタリアには70基のアメリカ軍の核爆弾が配置されている事、イタリアは北大西洋条約(NATO)加盟国であることなど様々な問題が絡み合ってはいる。しかし、核兵器が通常兵器とは全く異なり、人類の存続か絶滅かまで関わっている事を全ての候補者が納得した。極端に言えば「戦争を肯定しても、核兵器は使ってはならない」ことを今後も前面に掲げることで意見が一致した。
記者会見の会場はこの連絡会議の重要な参加団体セレーノ・レッジスの本部。この団体はガンディーの非暴力主義に基づく平和団体で様々な活動を続けている。
同じくこの連絡会議のメンバーであるドンナ・イン・ネーラは毎月最後の金曜日に平和を訴えるプレシーディオを行っているが、2月末のプレシーディオには「核兵器禁止条約のイタリア批准に向けて努力する候補者にだけ投票します」のキャンペーンのため朋・アミーチも参加した。

総選挙の結果、このキャンペーンに賛同した候補者中上院下院合わせて10人が当選。
この連絡会議は、これらの議員たちの今後の活動をしっかり見守るつもりである。